壁打ち雑誌〔グレースケール〕

グレーゾーンに位置する発達障害の学生に向けて発信していきます

#愛しのアンジー ――はみだしっ子【漫画紹介】

 

 三原順はみだしっ子を読みました。文庫版です。

 ツイッターで調べると ↑ みたいなタグがあるんですね!アンジーはけなげ。

 

 さてな。

 昔の少女マンガってとにかく濃厚なイメージがあります。バラエティの玉手箱。

 はみだしっ子はBL (JUNE?ブロマンス程度のやつだたぶん) とアダルトチルドレンものになるのではないでしょうか。

 

 

 本題、はみだしっ子は親に捨てられた子どもたちが自分を本当に愛してくれる”恋人”(ようは保護者)を探すため、旅をするというものです。

 前半はまさに星の王子様の回想、

 中盤に成長物語が入り、後半、ようやく大事にしてくれる家庭を持つことができたのですが……

 

 

 

 メイン4人、みんな見事に毒親持ち。

 愛せない苦悩・許せない苦悩については身に覚えのある人も多いはず。

 新鮮なのは、受け取れない苦悩についても言及しているところです。

 欲しかった幸せが手に入ったとして、目の前にあるそれを素直に受け取ることは思ったよりも難しい。

 それを正面から向き合っている作品は、三原順以前ではみたことがありません。

 (あったら教えていただけると嬉しいです)

 

  

 

  レトロ少女マンガは基本、展開、設定、描写のいたるところにドラマチックな情緒味があふれていますが、はみだしっ子は思考的な領域に落とし込まれて硬派な印象でした。

  

(つづく)